潰瘍性大腸炎

潰瘍性大腸炎に
なりやすい人は?
潰瘍性大腸炎について

潰瘍性大腸炎になりやすい人は?潰瘍性大腸炎について

潰瘍性大腸炎とは、大腸の粘膜に慢性的な炎症、びらん、潰瘍が生じる病気です。
原因として生活習慣の乱れやストレスが指摘されていることから、生活習慣が乱れている人、ストレスを抱えている人・ストレスの感受性が高い人は、そうでない人と比べて潰瘍性大腸炎になる可能性が高いと言えます。

潰瘍性大腸炎の
症状チェックして
みましょう

国内の患者数は16万人にのぼると言われています。
以下のセルフチェックに、いくつ当てはまるでしょうか?

潰瘍性大腸炎の症状チェックしてみましょう

  • だいたい便が柔らかい
  • 慢性的な下痢
  • 1日3回以上排便をする
  • 時々、血便、黒色便が出る
  • 頻繁に腹痛に見舞われる
  • 下痢、発熱がある
  • 貧血気味
  • 1カ月で2kg以上の体重減少
  • 皮膚がただれている、膿が出る
  • 骨盤、背骨に痛みがある
  • 目に痛みがある

チェック0:潰瘍性大腸炎の心配はありません。
チェック1~3個:潰瘍性大腸炎や、それ以外の大腸の病気の可能性があります。時間を作り、受診してください。
チェック4個以上:潰瘍性大腸炎が疑われます。早急に受診してください。

潰瘍性大腸炎の原因

潰瘍性大腸炎の原因は、未だはっきりと分かっていません。
しかし、免疫の異常によって大腸の細胞が攻撃され、炎症が発生するとの説が有力です。食生活などの生活習慣の乱れ、ストレス、遺伝との関与も指摘されています。

潰瘍性大腸炎の検査

血液検査

炎症や貧血の有無、栄養状態、潰瘍性大腸炎の重症度などを調べることができます。

便検査

便潜血検査では、炎症に伴う出血(便潜血)の有無を調べます。
炎症を判定する便中カルプロテクチン検査、病原性細菌の有無を調べる便培養検査を行うこともあります。

大腸カメラ検査
(大腸内視鏡検査)

大腸の粘膜を直接観察し炎症・びらん・潰瘍の有無を観察する、もっとも有用な検査です。
組織を採取して病理検査を行ったり、止血処置を行うことも可能です。大阪住之江おおくぼ消化器・内視鏡クリニックでは、内視鏡専門医が苦痛の少ない大腸カメラ検査を行います。安心してご相談ください。

診断のときの注意点

クローン病との区別

同じ炎症性腸疾患に分類されるクローン病との鑑別が重要です。
大腸のみで病変が認められる潰瘍性大腸炎に対して、クローン病は小腸・大腸を中心としながら口から肛門まですべての消化管で炎症が起こり得る病気です。またクローン病では、関節炎や虹彩炎を合併するケースも見られます。

細菌性の大腸炎との区別

細菌性の大腸炎ともよく似た所見が認められます。大腸カメラ検査の際、組織を採取して病理検査にかけることで、正確な鑑別ができます。

重症度の分類の確認

血液検査で貧血の有無などを調べ、潰瘍性大腸炎の重症度を判定します。
なお中等症以上の場合には、難病医療費の助成の対象となります。適切な診断により、患者さんが安心して治療に向き合えるよう、サポートいたします。

潰瘍性大腸炎の治療

潰瘍性大腸炎の治療

潰瘍性大腸炎の治療には、薬物療法と外科手術があります。
また、食習慣を含めた生活習慣の改善、ストレスの軽減のための指導・アドバイスもいたします。

薬物療法

5-ASA製薬

炎症を抑えながら再燃を予防するメサラジン(リアルダ・アサコール・ペンタサ)などのお薬を使用します。
多くの症例において、薬物療法による症状のコントロールが可能です。

外科手術

重症例では、外科手術が必要になることがあります。
外科手術が必要になった場合には、速やかに提携する病院をご紹介します。

潰瘍性大腸炎になった時の食べ物

 

潰瘍性大腸炎の治療では、食生活の改善のための指導もいたします。
時期に応じて、食事の内容を調整します。

活動期:
炎症が強く現れる時期

消化が良く、高エネルギー・高タンパク、低脂肪・低食物繊維の食事が基本となります。
卵、大豆製品、脂の少ない肉類や魚類などを中心に摂ります。
一方で、揚げ物、脂の多い肉類・魚類などは控えめにします。また、刺激物、不溶性食物繊維、アルコール、コーヒー、炭酸飲料も控えめにします。

寛解期:
症状が鎮まっている時期

基本的に、厳格な食事制限は不要となります。ストレスを軽減するという意味でも、神経質になる必要はありません。
ただし、暴飲暴食、刺激物の摂り過ぎは避けましょう。アルコール、カフェインも完全に断つ必要はありませんが、少量にしたり、コーヒーにミルクを混ぜるなど、摂り過ぎに注意しましょう。

下痢が続いているとき

水分、塩分、カリウムが不足しがちです。水分だけでなく、ミネラルも補給しましょう。
スポーツドリンク、経口補水液、味噌汁、野菜スープ、昆布茶、炭酸の入っていないフルーツジュースなどがおすすめです。

食欲がないのが続いて
いるとき

水分の多いもの、のどごしが良く食べやすいものを選びましょう。「元気をつけよう」と無理にたくさん食べる必要はありません。
うどん、お粥・玉子粥、プリン、豆腐、玉子豆腐、ゼリーなどがおすすめです。